「寺澤さんの言葉にはみんなを
 勇気付ける力がある」(板橋)

板橋よしえ 寺澤真理

——その後、2017年10月4日〜17日には、仲里依紗氏とのコラボアイテム「Naughty Girl」+Candy Stripper BLACK COLLECTIONのお披露目を目玉に出店しました。 板橋 寺澤さんは錚々たるブランドの方をご存知なのに、キャンディストリッパーを大事に思ってくれるのが嬉しくって。寺澤さんからはキャンディはどう見えてます?
寺澤 二階堂さんのイベントやプレスプレビューをした時に思ったんですけど、よしえさんは「私はいいから、ふみちゃんふみちゃん」っていうんですよね。本人は望まなくても、デザイナーさんは前に立って、伝えなきゃいけない立場でもあると思うんですね。売る側としては、こういう人が作ってるから、こういう服になるんだよってことをどうしても伝えたいから、出て欲しいって思う。でも、よしえさんは全然前に出てくれなくて(笑)。それが困るところでもありながら、人柄なんだなとも感じてて。いっつも、自分よりも先に誰かのことを考えてるのがすごいなと思ってます。
板橋 寺澤さんに言われて、「そうだよな、もっと前にでなきゃいけないよな、本当は」って思うようになりました。こういう風に言ってくださる方がいないと、自分からはなかなか前に出ていけないと思います。
寺澤 私は品ぞろえをする担当なので、私がやっていることをどうしても売り物目線で言われることがあるんですけど、それだけではなくて。やっぱり、こんな人が発信しているから、こんな人が作ってるから、こんな人たちがいいと思ってるからっていう、“人の気持ち”の部分が大事だと思っているので、よしえさんの人柄はもっと伝わった方がいいんじゃないかなって思ってます。
板橋 寺澤さんのその言葉もあって、この対談連載はスタートしております。
寺澤 えー! そうなんですか!?
板橋 はい(笑)。ブランドが来年で25周年を迎えるのですが、誰が作ってるのかを知らない人も多いと思うんですよね。
寺澤 よしえさん、前に出ないから(笑)。
板橋 そうそう。自分は前に出るのは得意ではないんだけれども、自分が興味を持っていたり、好きな人に会って話を聞くっていう中で、自分の人となりが伝わり、ブランドを作ってる人がどんな人なのか、どんな想いで洋服を作っているのかが伝わればいいなって思いました。対談にお呼びする“好きなひと”のことも伝えたいし、ブランドのことも伝えられたらいいな、と。
寺澤 確かに。そうですね。伝え方はいろいろあるかもしれないですね。結果、それがブランドのことを伝えることになるかもしれない。
板橋 はい。だから、寺澤さんに言われたことはいつも頭の片隅にあるんですけど、どうしても、後ろに下がっちゃう……。
寺澤 でも、私も思うんですよ。「TOKYO解放区」をもっと世に打ち出すには、私が出なきゃいけないのかって。でも、それはちょっと……って。
板橋 寺澤さんこそ前に出るべきだと思いますよ。言葉が巧みで、伝える力が強いから。いろんなところに行って伝えることで、私みたいに勇気をもらえるデザイナーもいるし。寺澤さんの言葉にはみんなを勇気付ける力があります。
寺澤 占い師みたい。あはははは。
板橋 伊勢丹の「TOKYO解放区」だけではない、ファッションへの影響力があると思うから、もっと色々活動していって欲しいです!
寺澤 そうか。この間、いろんなデザイナーさんにご意見を聞いたんです。「TOKYO解放区」をもっと広めるにはどうしたらいいですかって。前に出なきゃいけないとも思うんですけど、それもどうなのかなと思ってって言っていたら、全く知らないいろんな人に話しかけて、いろんな人と繋がればいいんだよって言われて。