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  5. Candy Stripper デザイナー 板橋よしえのおしえて好きなひと 第12回 イガリシノブ - Part 1
板橋よしえのおしえて好きなひと

デザイナー板橋よしえが大切な友人や一度会ってみたかった人々と、 様々なことを本音で語り合う対談連載。
第12回目のゲストは、“おフェロメイク”や“色っぽメイク”を生み出した ヘアメイクアップアーティストのイガリシノブさん。
板橋も通った『バンタンデザイン研究所』を卒業後、1年間のロンドン留学と 約4年に及ぶバイト生活を経て、24歳でアシスタントとして活動をスタートし、 「BEAUTRIUM」に所属。梨花さんやマリエさん、加藤ミリヤさんのヘアメイクを担当し、 15年に出版した「イガリ、メイクしちゃう?」が大ヒット。
昨年の春にはオリジナルのコスメブランド「WHOMEE(フーミー)」を立ち上げた彼女。 専門学校の先輩と後輩が語る「これまで」と「これから」——。

板橋よしえ イガリシノブ

「よしえさんはずっと憧れで希望だった。
  会いたい人ナンバー1でした」(イガリ)

お二人がどんな関係かというところからお伺いできますか。 イガリ大先輩です。高校の時にZipperの読者モデルをやってた頃から、名前を知ってて。私がバンタンに入った時には、よしえさんはすでにCandy Stripperを起業されていて、もう有名な方だったので、会いたい人ナンバー1みたいな感じでしたね。
板橋えー、嬉しい。
イガリ憧れだったんですよね。バンタン卒業者に、こんなに有名な人がいるんだって。パリコレのデザイナーや芸能人のような雲の上の存在じゃなくて、すごく身近にいる希望という感じだったんです。だから、会えそうだけど会えなくて、やっぱり会えないまま月日が過ぎていって。
板橋私もイガリちゃんの存在は知ってたよ。学校関連のニュースで見たのか、誌面で見たのかは定かじゃないんだけど、前から知っていて。だけど、会う機会がなくて。ずっと会いたいなと思っていたところ、あれよあれよと、時代を作るヘアメイクを作っていって。初対面は「ROMPUS」の撮影で亜美ちゃんのヘアメイクをお願いした時だよね。
イガリよしえさんに会えた時は、ヘアメイクを頑張ってよかった! って思いました。
板橋あはははは。私は会ったことがなかったのに、前から知ってた人なんじゃないかっていうくらい話しやすくて。自分を一切飾らないし、全てを見せてくれちゃう感じなのに仕事は魔法使いのようなんですよね。いつものメイクと何がどう違うのかはうまく言葉にできないんだけど、亜美ちゃんが別人のようになってて。いつもかわいいんだけど、今まで見たことないかわいさの亜美ちゃんのお顔になっていて。イガリメイク凄いなあって思った! 亜美ちゃんも喜んでたよ。「イガリメイクしてもらえた!」って。
イガリいや、私の方が大興奮でしたよ。よしえさんは、若くて夢を叶えていたし、憧れそのものだったから、会ったときはヤバって思って。しかもPUFFYの亜美ちゃんにも出会わせてくれて。ここにきて、ヘアメイクをやり続けた成果が出たなって嬉しく思ってます。
板橋イガリちゃんがそんな風に思ってくれてたなんて、光栄だよ。ありがとうー。イガリちゃんは「イガリメイク」っていうブームを生み出したのが本当に凄い! 時代ごとに独自のメイクでブームを作ってるもんね。
イガリでも、あのチークは自分でも中学生の頃からやってたんですよ。たまたま時代が重なっただけで、自分がずっとやっていたメイクなんです。あと、“ミリヤメイク”にしろ、“おフェロメイク”にしろ、3年間、ずっと同じメイクをやり続けたらブームになるんです。私はモード系のヘアメイクアーティストさんのようにいろんなことはできない。ずっと同じことしかしてないから、一般の人たちも特徴がつかみやすいんじゃないかなって思いますね。基本的に、タレントだろうが、モデルだろうが、女優だろうが、自分の趣味をやってるだけだから。
板橋いやいやいや。その“趣味”が“センス”なんじゃないかな。
イガリそういう意味ではよしえさんの影響も大きいですよ。私、そもそも原宿っこなんですよ。友達は渋谷系のギャルが多いんですけど、自分の服とかメイクは原宿の方が好きだったんですね。私はギャルの子たちみたいに、みんなを同じ顔にするメイクが好きなわけじゃなくて。昔の原宿には、角を生やしてる子やゴスロリの子がいたり、男の子でもスカートを履いてたりした。ああいう、自分の顔の特徴とファッションを連動させて可愛く見せるっていうのが好きですね。
板橋わかるわかる。なるほどね。
イガリ洋服のデザイナーさんでも、洋服そのものが好きな人と、よしえさんのように着てもらいたい人の像や世界観、イメージに洋服をはめる人がいて。ヘアメイクも顔が好きな人とファッションを含めたヘアメイクが好きな人がいる。私は後者のタイプで、顔だけのビューティーを求めてないタイプ。だから、バンタンに入ったんだと思うし。

板橋よしえ イガリシノブ

バンタンではなぜよしえさんと同じスタイリスト科ではなく、ヘアメイク科にしたんですか? イガリ最初はスタイリスト科に行ったんですよ。でも、ほこりアレルギーがすごくて、くしゃみが止まらなくなって。どうしようと思いながらヘアメイク科に行ったら、カッコいい先輩がいて。やった! と思って。
板橋入っちゃったんだ(笑)。
イガリくしゃみも止まったし。あと、昔、テレビでファッションショーが観れる「流行通信」っていう番組があって。よく考えたら、ヘアやメイクも見てたなと思って。「私、洋服向いてないな。ヘアメイクやってみようかな」って。
板橋その切り替えが早くない?
イガリあはははは。カッコいい先輩が目当てだったんですけどね。しかも、私、中退しちゃって。
板橋中退したの!?
イガリそうなんです。ロンドンに行って、1年半くらい遊んで帰ってきました。
板橋そして、就職?
イガリまだです。アシスタントについたのは24歳の時。遅いですよね。で、アシスタントを1年やって、もう荷物持ちするの嫌だから、次のアシスタントを紹介して、やめちゃった。
板橋早くない? それ!?
イガリいつも自主退学、自主卒業してます。続かないんだよね。ヘアメイクだけ続いてます。
板橋ロンドンから戻ってきて、すぐに就職しなかったのはなんでなの? ヘアメイクはやろうと思ってた?
イガリヘアメイクになるっていう約束で親にお金借りたから、ヘアメイクは絶対にやろうと思ってました。だから、バイトはヘアメイク以外はしてないんで。土日はブライダル、夜はヘアセットのバイトをしてて。でも、彼氏がいたから、すごい忙しくなるの嫌だなと思って。

板橋よしえ イガリシノブ

板橋あはははははは。そこっ!? ちょっと!! 学科を決めたのもイケメンだったし(笑)
イガリ毎回そう。
板橋(笑)アシスタントの1年はやり遂げられたの?
イガリ1年はやりました。友達の清川あさみとか、キャンスパとか、みんながどんどん大きくなっていく中、一人だけ停滞しているっていう感じだったから、アシスタント頑張らなきゃと思って頑張ってましたね。
板橋でも、1年で独立でしょ。認められるのが他の人より早いよね。
イガリいま、振り返っても思えば、早いというか、ヤバいですよね(笑)。でも、その1年の間でも、師匠の代わりや「Zipper」や友達のR&Bの子たちのヘアメイクをやらせてもらってて。だから、もういいかなと思って。そのくらい何も続けられないタイプだから、32〜33歳くらいで美容雑誌をやり始めて、名前で出るようになって、キャンスパやPUFFYの亜美ちゃんと仕事できるようになって。絶対にできないと思っていた人と仕事ができるようになった時に、やってきてよかったと思いました。続けるといいことあるんだって思って。

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