SEARCH

Candy Stripper デザイナー板橋よしえの「おしえてすきなひと」 第7回 大貫亜美

——亜美さんが最初に洋服に興味を持ったのはいくつくらいの時でした? 大貫 一番最古の記憶を辿るなら。七五三の時の紺色のビロードのマントのおリボンの先にウサギの毛のポンポンがついてて。それがすごい好きだったのは覚えてるんだけど、ファッションが好きだなって思ったことはあんまりないかも。だって、ほんとはなんでもいいんだもん、着てるもの。毎日、同じでもいいし、楽な方がいいし。

「生まれつきセンスがいいんです(笑)。
  ナチュラルボーンガーリー!?」(亜美)

——でも、いつも可愛い服を着てますよね。 大貫 センスがいいんです。これがまた。あははははは。
板橋 亜美ちゃんならではの着こなし、好き〜。そのセンスはどこで育まれたの?
大貫 なんだろう。わかんねーなー。一番好きなのは漫画だから、漫画から影響受けたのかな。あ、風早くん(椎名軽穂『君に届け』のヒロイン・黒沼爽子の彼氏)がキャンディを着てた時あったよね。
板橋 あったあった!
大貫 「あ、風早くんがキャンディ着てる。キャンデイってすごいな〜」って思った。
板橋 椎名先生はその前の『CRAZY FOR YOU』でもキャンディのお洋服を描いてくれていて。嬉しかったなあ〜。
大貫 私は今も変わらずに漫画読んでるからね。でも、時間がないんですよ。韓国語もやらなきゃいけないし。
板橋 亜美ちゃんはこれからどうなっていくの?
大貫 韓国語が堪能な人になります。で、よくあるパターンとしては、「亜美の案内する韓国ガイド」を出した方がいいのかな。でも、どういう切り口が新しいんだろうって考えたり。K-POPアイドルをプロデュースするかもしれないし。楽しそう〜。
板橋 話は変わるけれど、亜美ちゃんと(亜美ちゃんの)娘の関係が、凄い理想なんだー。ちゃんと母親なんだけど、めちゃめちゃ仲良くて、姉妹感もある。決して声を荒げて叱ることはなく、ちゃんと理解させる丁寧な叱り方とかも。
大貫 なんだろうね。対等な感覚ではいたいと思うけど、決して友達親子は嫌なの。じゃないと、子供が親に頼りたい時に頼れなくなるじゃん。だから、圧倒的に母親ではありたいんだけど、趣味が似てるからかな。一緒にライブに行ったり、映画に行ったりするから。
板橋 趣味が似てるのが凄いよね。
大貫 夢見がちなのかもしれない。その辺が成長してないというか。ガーリーなまま。
板橋 あははは。それが可愛さの秘訣か!
大貫 ナチュラル・ボーン・ガーリー! ……あはははは。自分で言っておいてなんだけど、恥ずかしい。
板橋 このままずっと変わらなそうな気がする。
大貫 多分、このままだと思う。
板橋 最近だと、アクティブにいろんなところに顔を出しているのも凄いなって思う!
大貫 それはね、最近、行けば行っただけ、新しいものを得れるようなことが実体験としてあるから。行った自分が、人見知りの自分に言ってるの。「こういうことあったじゃん、行ってよかったじゃん」って。「ほら、勇気を出して行ってよかったでしょ」って常に言われてるの。 ——人見知りの亜美ちゃんもまだいますか? 大貫 いますよー。パーティーとかは超無理。友達がいるところにしか行かないんです。その友達が、よしえのような人を紹介してくれて、広がっていくっていう。
板橋 亜美ちゃんのキャラクターだから許されるっていうのがいいよね。
大貫 最近、強く感じる。PUFFYというものをみんなが知ってくれていて。好きなこと言ってるってみんな思ってるから、好きなことを言っていいし、偉そうな人に会った時に偉そうなことを言っても、だいたい許してもらえる。おじさんならおじさんなだけ、許してくれる。
板橋 あはははは。みんな喜んでるよ、亜美ちゃんに言われて。もっと言って! みたいな。
大貫 みんな欲しがってるね。あはははは。
板橋 でも、だいぶ、以前の人見知りよりかは、克服出来たよね。今や、先輩たちだけではなく、後輩の男の子たちにも囲まれてて。
大貫 おかげさまで。彼らはPUFFYを慕ってくれてるから、本当にPUFFYをやっててよかった。だから、PUFFYという存在に助けられてるね、私は。

板橋よしえ 亜美