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Candy Stripper デザイナー板橋よしえの「おしえてすきなひと」 第7回 大貫亜美

板橋よしえのおしえて好きなひと 板橋よしえ AMO

「初めての人に会うときは
  よしえを連れて行きたくなる」(亜美)

——昨年の9月に「ROMPUS」が15周年を迎えました。 大貫 あっという間だったよね。ちょうど私の産休中の仕事が「ROMPUS」の撮影だったんですよ。生まれたばかりの赤ちゃんを連れて現場に行っていたから、子供の成長とともに、そういえば15年だって。だから、作った服も着せれたし。本当に夢のようで、ありがたいなって。
板橋 出会って20年だもんね。時が経つのは、早いね〜。
大貫 最初に出会ったのはデビューしたてだったから、96年か97年くらい。共通の知り合いの誕生日会に行ったら、そこによしえがいたんじゃないかな〜。
板橋 そうそうそう。もともと、私が通ってた専門学校の同じクラスに由美ちゃんの友達がいて。由美ちゃんはよく、みんなの溜まり場みたいなところにいたから、デビュー前からよく見かけていて。デビューした時に「あれ? いつも見る、可愛い女の子だ」っていう印象で。亜美ちゃんの存在は、デビューとともに知るんだけど、その誕生日会で会った時に、私が着てたキャンディのデニムのジャンパースカートを見て、「それどこの? 私も欲しい!」って言ってくれて。「こういうの作ってるんだよ」っていう話をしたのが最初だったと思う。すぐに連絡先交換もして。亜美ちゃん、人見知りだけど、そのときは最初からすぐに仲良くなった気がする。
大貫 なんかね、私を誕生日会に呼んでくれた人の友達っていうだけで、全然打ち解けられるんですよ。まったくの初対面の人は、何を話していいかわからなくて。しかも、よしえってこういう人じゃないですか。   ——あははは。亜美さんから見たよしえさんはどういう人ですか? 大貫 なんていうんだろう。初めての人と話をするときは、よしえを連れて行きたくなるっていうくらい間口が広いですね。
板橋 亜美ちゃんは、人見知りなんて全然気にすることのないほど、凄い話術を持ってるんだけどなあ(笑)。そこから、頻繁に会うようになっていって。ある日、亜美ちゃんの家に遊びに行った時に、すごい可愛いロンパース(赤ちゃんのつなぎ)があって。
大貫 「これの大人版があったらいいよね〜」っていう話をして。
板橋 「じゃあ、作っちゃう!?」ってなって。
大貫 え!? そんなことができるんですか?って思ったけど、そういえば、この人、服を作る人だったって(笑)。私は、子供服は子供服屋さんが作るものだと思っていて。こんなの、大人が着ちゃいけないと思ってたので。
板橋 ブランド名がロンパースなので、最初に作るアイテムはその象徴となるアイテムを、ということで、股にスナップが付いているロンパース型オーバーオールの大人用と子供用を作って。亜美ちゃんはいろいろユニークなアイデアを持っているし、話していて「こんなのもあったらいいな」っていうワクワク感がすごく伝わってくるから、一緒に物作りをしていて楽しくて。ジャッジも早いし、好きなものが明確だし、「これはちょっと(作るの)難しいんだよね」っていう時も察するのが早くて。「じゃあ、こうしよう」っていう切り替えも早いし、「絶対こうじゃないと嫌!」っていうことにもならないから、今までに困ったことが1度もないです。
大貫 私的には自分の着たいものを作ってくれるっていうだけで、夢のような話だから。すごく嬉しいのと同時に、普段やってる仕事とは全然違う現場にお邪魔するでしょ。生地を選んで、糸を選んでっていうこと、1つ1つがすごく勉強になって。おかげさまでPUFFYのツアーグッズが充実したっていう(笑)。ロンパースで得た知識をフルで活用させていただきました。