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Candy Stripper デザイナー板橋よしえ連載「おしえて好きなひと」 第20回 オカモトレイジ(3ページ目)

「自分の人生を退屈にしているのは
自分自身だってことに気づかないとね」(オカモトレイジ)

 
板橋よしえ レイジ


板橋 OKAMOTO’Sのレイジくんとインスタのレイジくんは別だよね。いい意味で。
レイジ バンドのファン層と、個人を応援してくれるファン層が全く別なので、それが面白いっすね。もはや別アカウントっていう感じになってる(笑)。
板橋 レイジくんだけ別格おかしいよね。みんなそれぞれ個性が強くて面白いメンバーが集まってるけど、レイジくんだけノンジャンル。
レイジ ノンジャンルですね。音楽だけでも、ヒップホップ、ロック、ハウス、テクノと同じくらいK-POPにもハマっちゃって。今やラモーンズと同じくらい好きになってて。
板橋 レイジくんとは可愛い女の子の話も合うんだよね。
レイジ やっぱり、可愛い女の子は最高ですよ。かっこよさより、可愛いのが好きなんですよ。自分も常に可愛くなりたいし。
板橋 あはははは。キャンディーのウィッグもね。
レイジ そうそう。ここのマネキンがつけてたウィッグを気に入りすぎて、購入させていただいて。かなり活躍してますね(と言って、ウィッグをつけた自撮り写真を見せる)。

板橋よしえ レイジ


板橋 めっちゃ可愛い。やばいよ。
レイジ これが僕です。K-POPにハマり、ゾンビになり、IZAMになって、最終的に今、K-POP好きだし、女装もするし、バンドもする、みたいな。そのバンドの出口がOKAMOTO’Sなんですけど、V系バンドもやりたいなと思ってて。
板橋 レイジくんの、あんなことやりたい、こんなことやりたい! って止めどなく湧き出てくる想いはどこからくるんだろうね。
レイジ ……なんでこんなにいろんなものが好きなんだろう。
板橋 それってすごいことだと思うんだよね。いろいろやりたいなと思っていても、レイジくんのようにアイデアがポンポン浮かばなかったり、すぐに行動に移せる人も少ないかなと思う。気になったら、すぐに調べて、すぐに動いて、実際に足を運んだりするでしょ。キャンディのスタッフの子たちも、気になることやものがあったとしても、すぐに調べられちゃうから、行かないっていう子達が多い。自分の目で実際に見て、手で触って、直に感じた方がいいよ、画面上だけじゃない面白さや感じるものがあるよって言うんだけど、なかなか足を運ぶまでにはならなくて。
レイジ 行動しないってことですね。ネットで見ただけでわかったつもりになれちゃうから。
板橋 もったいないよね。便利だし、楽だし、スピーディーだけど、実際に自分で体験しないのはもったいないなと思うんだけど。
レイジ 難しいけど、それは、知れたと思ってるだけなんですよね。人生を退屈にしちゃってるのは自分だってことに気付いてない。本当は自分次第でどうにでもなるのに。
板橋 実際に見たら違う発見や驚きがあるんだけど、ネットで見ただけで知ったことになっちゃうんだよね。
レイジ それって、ディズニーランドに行かないって言ってるようなもんなんだけどね。ディズニーランドのガイドマップを見て、ディズニーランドに行かないの? 食べログを見るだけで食べに行かないの? っていう。そこに自分の人生が楽しくなる可能性がいっぱいあるし、それを狭めているのは自分だからねっていうことに気づかないとね。
板橋 うんうん、本当にそうだね。
レイジ だから俺、自分の人生において、何に対しても美学を増やしていくのが一番大事だと思ってて。例えばまだわからない家具のことも、自分なりの美学があればわかるわけじゃないですか。知識があるとかじゃなく、自分なりの美学があるっていうのがでかいと思ってて。それをどんどん増やしていきたいと思ってる。今はスポーツに全く興味がないから、スポーツに美学を見出したい。スポーツ、好きになりたいなと思ってて。
板橋 何から?
レイジ 何でもいいんですけどね。今、フットサルやってます。経験者に色々教えてもらえるから、やればやるほど楽しくなってますね。
板橋 その考え方だと、人生で楽しいことがいっぱい見つけられる気がする。時間が足りなくなりそうだけど。
レイジ そうなんですよ。ハマっちゃうと大変ですね。
板橋 それに、話しているとついつい忘れがちだけど、本体があるんだもんね。
レイジ あははは。そうなんですよ、バンドがあるんです。ただ、自分の本業である音楽とは全く結びつかそうな美学だとしても、大体ね、応用できるんですよ。例えば、俺はK-POPにハマったことで、買う側の気持ちがすごくわかって。国内のアイドルだと、音楽番組で会っちゃったり、SNSで発信したことが伝わっちゃったりして。なんとなく気まずい雰囲気になるかなと思っちゃうけど、韓国グループは会うこともないし、手放しで、100パーセントファンとして楽しめるところがあって。発売日にCD屋さん行っちゃう、みたいな。高校生ぶりにそんな感覚になるっていう。
板橋 いいね。そんなワクワクが味わえるといいよね。
レイジ その気持ちを思い出させてもらって。自分もリリースしたり、グッズを作ったりするときにアイデアを提案しやすかったりするようになりましたね。何をされたら嬉しいかっていうファンの気持ちがよりわかるようになったなって思います。