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Candy Stripper デザイナー板橋よしえ連載「おしえて好きなひと」 第12回 イガリシノブ

「読者の子達に責任が果たせたてないと思って
化粧品のブランドを立ち上げたんです」(イガリ)

板橋よしえ イガリシノブ


板橋 イガリちゃんが自分のブランドを立ち上げたのはどうしてなの?
イガリ 産休に入る直前に「イガリメイク、しちゃう?」(宝島社)っていう本を出したら、すぐに7万部くらい売れたんですよ。そしたら、いろんなメイクショーとかのお誘いが来て。そもそも本を出したのは、みんなが“おフェロメイク”とか、“イガリメイク”って言ってくれるようになったメイクの集大成のつもりだったんですね。でも、私がゴールだと思っていたものが実はスタートで。本を出すまではメイクショーの依頼はあまり来てなかったんですよ。でも、産休中だからできないし、産休明けだって、子供の世話もあるからそんなに全国各地に行ったりできないじゃないですか。本を出したまま産休で休んじゃって、本を買ってくれた人、誰にも会えないで終わってて。これではやりっぱなしになってるな、読者への責任が果たせてないなと思って、化粧品をやろうと思ったんですよね。ただ、どこからかお誘いがあったわけじゃないから、自分で電話して。
板橋 意外! イガリちゃんならたくさん声がかかっていそうなのにね。
イガリ ないよー。もうちょっと落ち着いた人の方がいいでしょ(笑)。自分で探して電話して、最終的に2社が残って。途中で「アイラインからやろうよ」とか、マスカラだけやってくれるっていう人も現れて。でも、読者に対する責任だから、1個じゃダメなんですよ。目はいいけど、口はどうしたらいいですか? ってなるじゃないですか。だから、ラインナップを出してくれるところを探したんですよ。で、2社残って、最後は占い。
板橋 占いなの? そこは男じゃなくて?(笑)
イガリ あははは。そうそう。最終的には人ですけどね。あとは、化粧品で7千円とか1万円とかはちょっとやだなと思ってて。そこはたまたまバラエティショップに強いところで、「1600〜1800円でどうですか?」って言われて。「バイト2時間分、最高!」って決めました。
板橋 キャッチ力と判断力がすごいね。しかも、WHOMEEはありそうでない絶妙な色で、使いやすいよね。
イガリ 即効性があって、初心者でも失敗しないように、最初からちゃんと出るようになってる。中身もすごい良くなってます。
板橋 あと、レクチャーがわかりやすくて。メイクのやり方が分からなくても簡単にできるようになる。あと、WHOMEEのインスタグラムも凄いよね。イガリちゃんがお風呂上がりに出てきて、実際に保湿ケアをしているところを見せてくれたり。
イガリ そうです。全てをさらけ出してます。
板橋 そういうところが好き!
イガリ だって、気取った感じでいってもしょうがない。YouTubeに「WHOMEEチャンネル」も作ったんですよ。インスタライブをした時にもらった質問の残りを答えたりとかしてます。
板橋 応えたいっていう気持ちが強いよね、イガリちゃんの。
イガリ そういう子達がいたから出せたブランドだから。
板橋 なんでYouTubeを始めたの? 
イガリ なんていうかな。例えば、クラスに15人の女の子がいたとしたら、トップ5までは感度も高いし、キャンディを着れる子だと思うんですよ。その後の5人がキーパーソンだなと思っていて。その5人って、テレビも雑誌も見ないかもしれないけど、YouTubeは見てる。昔は、YouTubeがなかったから、ここの感度が低かったんですけど、今はYouTubeがあるから、感度は高くなってるんですよ。オシャレな子はめっちゃ増えてるし、街でも赤リップをしてる子がすごい増えたじゃないですか。その子達にもいろんなことをチャレンジしてほしいって思うんですよね。