Candy Stripper デザイナー板橋よしえ連載「おしえて好きなひと」 第17回 emma
デザイナー板橋よしえが大切な友人や一度会って見たかった人々と、様々なことを本音で語り合う対談連載。第17回目のゲストは、2014〜2019年の5年間に渡って、Candy Stripperのカタログのモデルを務めてくれたemmaさん。
現在は女性ファッション誌「ViVi」の専属モデルや、コスメブランド「リンメル」のブランドミューズとして活躍するほか、バラエティ番組などにも出演している彼女が「私のルーツ」と公言するCandy Stripperとの出会いとは。さらに、プライベートでも仲のいい板橋だからこそ聞ける、彼女の恋愛と結婚、仕事観についても聞いた。
「キャンディに来ると、今でも高校生の時に感じた
衝撃と情熱を思い出します」(emma)
——お二人が最初に会ったのはいつ頃ですか。
emma私は今でも覚えているんですけど、18歳で北海道から上京したばかりの時に、「ナディア(フローレス エン エル コラソン)」に来てくれたの。覚えてます?
板橋 覚えてる。まだemmaが学生の時だよね。
emma 8年前くらいかな。私は文化服装学園の学生で、キャンディストリッパー本店の近くのお店でバイトしてて。そこによしえさんが来たんです。キャンディストリッパーはずっと知ってたし、「あ、もしかして、よしえさんかな?」って思った記憶がある。その時、話しかけてくれたんだけど……。
板橋 カチンコチンに緊張してたよね!
emma あははは。今よりもゴリゴリの人見知りだったんですよ。
板橋 その後、キャンディに来てくれたよね? 原宿店の前で話してたのを覚えてる。
emma 懐かしい! やば、思い出した。以前、キャンディの前に「ナディア」の2号店があったんですよ。私は1号店だったんですけど、たまに2号店に来てて。そのタイミングで、「ナディア」の店員さんを介して話させてもらって。ただ、今よりも人見知りが酷かったし、ただただ、わ〜ってなってた記憶がある(笑)。だって、地元にいた時から知ってたから。
——キャンディストリッパーとの出会いは?
emma 私、「Zipper」の読者で、“信者”っていうくらい好きだったんですよ。だから、「Zipper」を読んで、キャンディを知って。でも、どうせ北海道にはないだろうと思ってたんですけど、札幌に旅行に行った時に、パルコにあって。もう衝撃的でしたね。当時、もこもこのクマの靴と帽子があって。それがどうしても欲しくて、お母さんにめちゃくちゃ頼み込んで。でも、買ってくれなくて、喧嘩して。
板橋 あはははは。可愛い。
emma 札幌に行くたびにキャンディに行って、お母さんと喧嘩してたな〜。ほんとに毎回、買ってもらえなくて、機嫌が悪くなってた。買ってくれるまで、その服の前から動かないとかもしてた(笑)。高校生の自分のお小遣いだと、すぐに買えるものではなかったんですよね。だから、札幌に行くたびに、キャンディに行って、靴下だけ買って帰ったりしてて。それでも満たされてたし、その靴下をめっちゃ履いてましたね。
板橋 嬉しいな〜。
emma 当時は誕生日とかに買ってもらえる大事なものっていう認識でしたね。誕生日にお兄ちゃんにキャンディのTシャツを買ってもらったりしてた。
板橋 優しいお兄ちゃん!
emma すごく懐かしい。だから、東京に来て、よしえさんに会った時に、なんか変な感じだったんですよね
板橋 その後に、キャンディのカタログのモデルをお願いして。5年間くらいかな。撮影であちこち行ったよね。
emma 行った行った。でも、私としては高校生の時の思い出があるから、ずっと変な感じで。実感が湧かなかったんですよね。高校生の時の自分に言ってあげたいくらい、ほんとに憧れてたんですよ! 高校生でいっぱいは買えないから、「サンキューマート」で古着を大量に買って、そこに、キャンディのTシャツや靴下、タイツや靴を合わせてた。キャンディに来ると、高校生の時の情熱を思い出しますね。