「初心を忘れない。当たり前は当たり前じゃない。
自分が楽しいことを選択する」(ユナ)
板橋今年の11月でCandy Stripperが27年目に入るんだけど、モチベーションを保つことが年々、難しくもなっていて。だから、CHAIのモチベーションの源を聞きたいなって思うんだけど。
マナ先によしえさんのモチベーションの源を聞きたい。
カナ私たちより先輩だからね。
ユウキ聞きたい。YMYMというブランドを始めてみてわかったけど、続けるって本当に大変だから。
板橋音楽もそうだと思うけど、一番最初は自分が作りたいものを純粋に作っていて。それだけでもう大満足だったのね。その後、世間にどう見られたいかっていう時期を経て、どんどんシンプルな考え方になっていって。まず、自分の柱がないとブレちゃうから、自分が「可愛い」と思うもの、「好き」と思うものは、ずっとブレずにいないといけない。その上でアップデートすることも大切だから、自分が観たり聴いたり感じる中で可愛いと思えるものを想い描いてアウトプットする、その繰り返しをずっとしてる。自分がブレたらCandy Stripperの世界もブレてしまうので、そうならないために、自分を信じることと自分に刺激を与えることは日常的に大事にしているかもしれない。最初は自分だけの世界だったのが、どんどん広がっていくにつれて、友達だったり、スタッフだったり、お客さんだったり、いろんな人の顔を思い浮かべながら、喜ばせたい! 楽しませたい! という気持ちで作るようになっていったんだよね。洋服が出来上がった時ももちろん嬉しいけれど、キャンディのお洋服を着た方が喜んでくれている顔を見ると、なにより嬉しい!
会社のみんなと働けること、ときに悩み、切磋琢磨しながら、共に服作りが出来ること、お客さんがキャンディのお店に足を運んでくれること、たくさんのブランドやお店がある中でキャンディのお洋服を着てくれるということ。もしかしたら、他のひとからみたら、なんでもないようなことかもしれないけれど、当たり前なことなんて何もないから、私はその1つ1つのことをすごく大事に思っているし、感謝していて。全てのことにありがとうという気持ちをずっと持ち続けて、感謝を伝え続けることが幸せというか、生きがいというか。それをずっと続けていきたいという気持ちを持ってるかな。
カナなんか涙出そう!
マナ私も泣きそうだよ。カッコ良すぎる。
板橋みんなはどう? 聞かせてよ。
ユナ初心を忘れないことかな。初めて軽音楽部でドラムを叩いた時の感動、楽しさ。それが今、聴いてくれるお客さんがいて、支えてくれるみんながおって、大好きなドラムが職業になってる。感謝しかないよね。だから、初心を忘れずにいようと思うし、コロナになって、当たり前は当たり前じゃないよねってこともすごく感じて。私はドラムを叩くのが好きだし、ドラムを叩く瞬間が一番楽しいことだけど、コロナになってライブがなくなって、叩けなくなっちゃって。今まで普通にライブをしていて、お客さんが盛り上がって、海外にもいけた。奇跡的な環境じゃんって気づいた2年だったのね。当たり前は当たり前じゃない、今日、私はドラムを叩いているのはすごくハッピーだっていう。自分が楽しいことをやっているから、キラキラ輝けちゃう。その楽しいエネルギーをライブでみんなに伝えられるかなって。だから、自分のモチベーションを保つためには、初心を忘れない、当たり前は当たり前じゃない、自分が楽しいと思うことを選択していく。その3つなのかなって思った。
ユウキ今、何が好きで、今、どうしたいのか。今の気持ちを大事にするのがモチベーションにつながるかなと思ってる。例えば、過去とは違ったとしても、過去も今も否定しない。いま、違う何かに興奮してるのも自分だし、そんな私から出るエネルギーに対して、また人が集まってくれたりする。その繰り返しの気がする。昔と今ではやってきたことが違うことに混乱してしまうと、心がねじ曲がっていって、モチベーションすらも自分で壊してしまいそうな気がするんだけど、変化していくことも全部受け入れて、変化しないところも大事にして。結局、振り返ったら、今の繰り返しが何年も続いてたねってなったらいいんじゃないかなって思う。だから、今、どうしたいかをちゃんと自分で気づくようにしてます。
板橋ユウキとユナは考え方似てるね。
マナ確かにね。私は、よしえさんと似た感じになっちゃうかもしれないけど、改めて、海外のツアーに行って感じたことがあって。私たちにとっては、毎日やってることだけど、今日しか観に来れない人もいるんだよね。10年の思いをかけて来て、もう数年はこれないかもしれない。やっとCHAIのライブにこれたっていう思いを1つ1つ考えることが、自分の感情を高めることにつながってくるなって感じて。その人にとって特別な一回のSHOWにどれだけの思いを込められるか。みんながどれだけの思いで来てくれているかを1個1個考えて、感謝すること。それが自分の歌に繋がるし、その思いがあったからこそ、アメリカツアーもshow must go onで続けて来れたんだと思う。一人一人がどういう悩みを抱えていて、助けて欲しいと思って観にきてくれてるのかを考えることがモチベーションになってるかな。
板橋そのライブでたくさんの人の心を救っているからね。
マナお客さんにとっては、そのショーは一回しかないからね。だったら、最高のパフォーマンスができるように自分の感情を持っていかないといけない。そこを考えているかな。CHAIの音楽を普段から聴いてくれてるお客さんが、何より一番大事だから、私は一人一人の感情を受け取りたいし、その人のことを考えてやりたいし。そうすると、自分の気持ちが超アガるから。「ありがとう! 今から魅せるよ!!」って演ってるね。
カナマナと変わらないんだけど、私も聴いてくれる一人一人の気持ちや、周りにいるスタッフ、メンバー、みんなの気持ちを乗せて歌いたいって思ってる。歌でもギターでも、その一音一音に気持ちが乗ってないと伝わっちゃうからね。ライブでテンションを上げるためには体力がいるなと思ったから、すごい運動してるし、食べてるものが全部体になるって思ったから、食べるものも気をつけてて。みんなの前で最高のパフォーマンスができるように、体作りでモチベーションを保ってるかな。
板橋プロやわ。
カナプロだろ。あはははは。
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