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Candy Stripper デザイナー 板橋よしえのおしえて好きなひと 第一回 木村カエラ

板橋よしえのおしえて好きなひと 板橋よしえ木村カエラ

「私にとってのよしえちゃんは、
  マリアみたいな優しい人」(木村)

——お二人がまだ出会う前、それぞれにどんな印象を抱いていましたか? 木村「私は小学校くらいの時に憧れてずっと買っていた雑誌の中に必ずいる人っていうイメージでしたね。『Zipper』や『CUTiE』にCandy Stripperのページがあったでしょ。お小遣いを貯めたり、お年玉をもらったりした時に、お正月のセール中に買いに行きたいブランドNo.1みたいな感じだったの。だから、小学生の時からよしえちゃんの顔は知ってるし、存在も知ってるし、それでお店にお正月にひとりで買い物に行ったのも憶えてるの」
板橋「うれしい! たくさんのブランドがある中で好きになってくれて」
木村「もともと現実の世界じゃない世界を想像することとかがすごく好きで。ファンタジーなものだったり、違う世界に頭が行くことによって楽しくなるんだけど、それを洋服で表現してた。当時、キャラクターを使ってそういう表現をしてるブランドはいろいろあったけど、Candy Stripperはなんか違ったんだよね。本当に甘〜い匂いがしそうで、見てるだけで夢みたいな感じがして。でも、洋服は現実だから、それをどうしても手に取って着てみたいっていう思いがありましたね」
板橋「私はカエラちゃんが小学生の頃に美容室のカットモデルさんをやってた時から知ってて。『なんだ、このかわいい子は!』ってあまりのかわいさにビックリして。その後、しばらくしたある日ラジオを聴いていて、たまたまデビュー曲『Level42』を聴いたんですよ。誰が歌ってるのか知らないままで耳にして、すごくいいなって思って調べたらカエラちゃんで。『あ、あの子だ!』って。その時に、『CUTiE』でやっていたキャンディストリッパーの連載にぜひ出てもらいたい!ってお願いしたんだけども、残念ながら叶わなかったんです。その後、たまたま機会があり、カエラちゃんに会いに行きました」

板橋よしえ木村カエラ

——初対面のことは覚えてますか? 板橋「憶えてます。カエラちゃんの雑誌の連載の打ち合わせをしてるところにお邪魔させてもらって。初めまして〜って」
木村「そうだ! 3rdアルバム『Scratch』をだした頃だから、2007年かな。私にとっては憧れの存在の人が目の前にいる感じで動揺したっていうか、不思議な感じでしたね。突然、芸能人を見たみたいな感覚。でも、イメージ通りの人でした。その時から今もずっと変わらないけど、最初に雑誌を見た時に思ったイメージそのまんま」
板橋「へえ〜! それはどんなイメージなの?」
木村「マリアみたいな、やさしい人。母性とか、わっかがある感じ(笑)」
板橋「あははははは」
木村「温かみがあるの。今も昔もそういう感じがあるんだよね。で、その次に会った時さ、たまたま撮影スタジオが一緒で、挨拶しに行って。Candy Stripperのライヴに出させてもらったり、そのときの衣装を一緒に作ったり」
板橋「そうだそうだ。夏フェスではカエラちゃんチームに混ざらせてもらって一緒にワイワイしたりね(笑)」
木村「ね。気づくと一緒にいるって感じが多かったですね。展示会とかもタイミング合えば絶対遊びに行くし、たまにお茶したりするし」
板橋「ほどよい距離感でいるよね」
木村「うん。なんか、『会いたいね〜。ランチしよ〜』『あ、する〜』みたいな。そういうふうに切れることなく、自然に定期的に会ってるよね」
板橋「会ってるね〜」

板橋よしえ木村カエラ

木村「私はね……よしえちゃん、すごい好きなんです(笑)」
板橋「うれしい〜(笑)」
木村「自分がこのままでいられる感じがしていて。なかなか人って人によって自分を使い分けたりするじゃないですか。よしえちゃんといる時は全然、その感じがない。だから、すごく楽ですね」
板橋「親戚みたいなファミリー感っていうか。いつも、仕事の事よりもプライベートの話をしてるよね。悩み事とか、こういう時どうしたらいいんだろうっていうこととか」
木村「元気ない時に、よしえちゃん!みたいな」
板橋「大変なことがあってもそれをどうにか跳ね返すということが自然にできる人なので、自分も話をしていて、いつもがんばろうって元気をもらっています」
木村「うん。私もだいぶ助けられたりしてるんですけどね。私、あまり人に悩みを言わないんですよ。それこそ家族にも言わないんです、小さい頃から。自分で解決することがすっごい多くて。それが癖になってるので、溜め込んで溜め込んで、精神的にもう限界!ってなった時に、よしえちゃんには出せちゃうっていう。だから、私にとっては特殊な人。家族にも出せないんだけど、よしえちゃんには出しちゃうっていうか。聞いて〜!ってなっちゃうっていうか。すごく信頼してるし、自分が頼れる人っていうのかな。本当に私、そういう人、ほかにいないんですよ。いないというか作らない。よしえちゃんが何でも受け止めてくれるから」
板橋「カエラちゃんは、たぶん自分で話してるうちに自分で解決できる人なので、私は聞いているだけなんですけど、何とかしてあげられることがあればしたいなって思いながら聞いてる」
木村「よき相談相手」
板橋「私も悩み事を相談しますし。そうすると的確に、これはこうしたほうがいいよ、これはこういうのがおすすめだよ、って教えてくれるので」
木村「的確だった?(笑)」
板橋「めっちゃ的確。いつも学んでる(笑)」