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Candy Stripper デザイナー板橋よしえの「おしえてすきなひと」 第5回 LiSA

「LiSAちゃんが着てくれたアイテムは
怖いくらいの勢いでなくなるんです(笑)」(板橋)

——コラボが決まってからはどんな風に製作を進めていったんですか?
LiSA もう7年くらい展示会にお邪魔してるので、そのつど、よしえさんに「こっちの方がいいんじゃない?LiSAちゃんぽいよね」っていうアドバイスをしてもらってて。だから、私の好きなものもわかってくれているんですけど、1つだけ、自分のファンの人たちにも楽しんで欲しいので、男の子も着られるような工夫ができたらいいなっていう相談だけさせてもらって。あとは、全部お任せしました。
板橋 LiSAちゃんは、その打ち合わせの時も一番にファンのみんなのことを考えていて。どうしたらみんなが喜んでくれるかなっていうことを凄く考えてましたね。LiSAちゃんらしいもので、なおかつ、ファンの方も喜んでくれるものっていうことだけを考えて作っていきました。

板橋よしえ LiSA


LiSA 女の子は多分、LiSAといえばキャンディって思ってるから、もう念願だと思うんですよ。「LiSAの服をキャンディが作ってくれんの?よしえさん、感謝!」みたいな(笑)。だから、どんなものを作っても、女の子は全員、着てくれると思う。だから、私の音楽を聞いてくれている男の子たちが、「キャンディストリッパー、着たかったけど着れなかった。これなら男も着ていいんだな」って手にしてもらえたらいいなと思って。
板橋 LiSAちゃんがキャンディストリッパーを着てくれると、その洋服だけすぐに、なくなっちゃうんですよ。ちょっと語弊があるんですけど……もう、怖いくらいの勢いでなくなっていくんです。LiSAちゃんファンのみなさま、本当に凄い!だから、(今回のコラボに)ちょっとドギマギしてる。
LiSA あははははは。私、ファンの人と接触するイベントも多いんですよ。そこで、「こないだ、キャンディの名古屋店でLiSAさん見ました。これ、着てましたよね」っていう話とかをしてくれるんですね。みんな、キャンディに行くのも楽しみの1つになってるんです。あと、ちょっと話がずれちゃうんですけど、全部が筋が通ってるってすごく大事なんだなって思います。誠実にやっていくことというか、まっすぐにやってくことって、すごく大事なんだなって。キャンディを着続けてきたからこそ、今回、コラボができたんだなって思うと、着続けてきたよかった、筋を通してきてよかったって思いますね。
板橋 うー。なんていい子なのー、LiSAちゃん…!こちらこそ、いつもありがとう。あのね、LiSAちゃんの人への接し方や想いの伝え方がいつも素晴らしすぎる!と思ってて。それって、どうやって培われたのかなって。
LiSA なんだろう。多分、田舎育ちだからだと思いますよ(笑)。本当に岐阜の中でも特に何にもない場所で育ったんですよ。家の裏に蔵があるんですけど、そこでバンドの練習してたくらい、近所に人がいない。本当に何もないから、洋服を買いに行こうって思うと、名古屋まで出なきゃいけないんですけど、最寄り駅まで、歩いて1時間半くらいかかるんですね。だから、全部が特別なんです。音楽ができることも、東京に出てきたことも。

板橋よしえ LiSA


板橋 以前お願いした撮影で、行ったり来たりしなければいけない大変なロケだったのにも関わらず、疲れた顔や辛そうな顔を一度もすることなく、終始笑顔で。撮影の合間もずっとキャンディへの愛を語ってくれていて。本当に、なんていい子なんだ!ってずっと思ってたんだよね。
LiSA なんでしょう。やっぱり田舎育ちだからかな〜。全部が楽しいんですよね。人と接することもお洋服をいっぱい見ることも、全部が特別で、全部が好きです。すごく楽しいです。個人的な話ですけど、母に<いいことをたくさん見つけなさい。楽しいことをたくさん見つけなさい>っていう思想で育てられて。小学校の頃、友達がみんなたまごっちを持ってたんですね。すごい羨ましかったんですけど、うちは買うお金ないから買えないよって言われて。「みんな持ってて、私も仲間に入りたいのになんで買ってくれないの?」って言っても、「うちはうち、人は人」っていう魔法の言葉で抑え込まれてたんです。そういう風に、ちゃんと縛ってくれる人がいて、自分たちの枠の中で楽しいことを見つけなさいって育てられてきた。お母さんには「今日にはなまるをつけて、1日1日を過ごしなさい」って教えられてきたんですよ。だから、日々、「今日もいい日だ」って思えるように楽しいことを作っていくというか、見つけていくというか。
板橋 LiSAちゃんは小さい頃から楽しいを作る天才だったんだね。