Candy Stripper デザイナー板橋よしえの「おしえてすきなひと」 第6回 AMO
「大人になって成長したAMOちゃんが
キャンディの服を着てくれたことが嬉しかった」(板橋)
——お母さんになってもファッションはあきらめなくていい?
AMO あきらめちゃダメですよね。
板橋 大人になって成長したAMOちゃんが、この間、久しぶりにキャンディの大人ラインのお洋服を着て、登場してくれることになって。それがものすごく嬉しかったんだよね。例えば、「もう大人になったのでキャンディは着れません」って断ることもできたと思うんだけど、快く着てくれて。それが本当に本当に嬉しくて。人生のステージが変わっても、こうして一緒にできるっていうのは、すごく喜ばしいことだなって思います。
AMO 嬉しい。自分の中で「柔軟でいたい」っていうテーマがずっとあって。女性像というか、人間的にというか。好きなものが変わってしまうのではなくて、増えていくような年の取り方をしていきたいな〜って思ってるんです。結構、影響を受けやすい性格なので、その時に置かれている環境や、周りにいる人たちの影響を受けて、自分の好きなものや選ぶものも変わるタイプなんですよね。その時その時で、自分の選ぶものが変わっていくだろうけれども、それでいいと思ってて。いろんなものを吸収できるからこそ、自分の色が完成するっていう気持ちでいるから。長く原宿系というカルチャーに身を置いていたけれど、ファッションそのものはジャンルとかカテゴリーを気にせず楽しみたいなと思っているので。
板橋 すごく素敵な考え方だね。私もそうでありたいと思う!
AMO だから、よしえさんに撮影の声をかけてもらったときも、嬉しかったんですよ。なんかもう、よしえさんがミューズと言ってくれていた当時のルックスではなくなってしまったけど(笑)。
板橋 いやいや。私は、今のAMOちゃんが一番好きだよ。
AMO ふふふ。でも、新たな形でよしえさんが、私の中にあるものを引き出してくれたというか。新しい関わり方ができたのが嬉しかった。私がジャンルに縛られずにいたいと思っている気持ちとよしえさんも同じスタンスでいるのかなって。通じ合ってる部分があるなって思って。
板橋 すごく嬉しい。AMOちゃん〜〜。
「キャンディは私にとっての実家。
キャンディの服を着てる子は、みんな兄妹に感じてます(笑)」(AMO)
——(笑)キャンディにはこれからどうなっていって欲しいですか?
AMO キャンディに影響を受けている人やブランドはすごく多いと思うんですよ。私自身も、よしえさんと一緒にコラボアイテムを色々作らせていただいた経験が今の自分のブランドにも活きているし、私と同世代で、同時期に雑誌に出てたモデルの子達も、ブランドを始めてる子が何人かいて。みんな、よしえさんからいい影響を受けてるし、原宿カルチャーの血を受け継いでいると思うんですね。キャンディストリッパーというブランドを長く原宿で続けていて、ファンもたくさんいるよしえさんはみんなの目標だと思うので、ずっとずっと前を走りづけて欲しいし、ずっとずっと影響を与え続けて欲しいなって思います。
板橋 ありがとう〜。そう思ってもらえるように、これからも頑張るね。そういえば、今年の11月で23周年を迎えるの。
AMO 15周年のイベントの時(2011年10月)にMCをやらせてもらったんですよね。懐かしいな。よしえさん自身も、キャンディも、当時も今もずっと変わらない存在というか。その時代の女の子にぐさっとくるようなアイテムを常に流行を取り入れながら作ってくれているんだけど、やっぱりキャンディらしいというのが変わらずにあって。よしえさん自身も、いつ会っても、久しぶり感がないというか。いつもそのままのよしえさんで、居場所だなって思えるんですよね。それは、よしえさんだけじゃなく、街中でキャンディを着てる子とすれ違うと、なんかホッとするんですよ。よしえさんに会ってホッとするのと同じような感覚でホッとするというか。兄妹みたいに感じる。
板橋 あはははは。仲間じゃなく、兄妹なんだ。近いね、距離が。
AMO もともと原宿という街が好きで、原宿に存在するカルチャーやファッションに居場所を求めて、居場所を見つけていたものとしては、キャンディという存在が、ずっと原宿にあり続けていてくれることで、本当に安心するところがあるんですよ。私にとってはもはや、実家のような存在だと思ってます。